~あらすじ~
汗明討ち死の報せは各戦場に届いており、函谷関を守る蒙驁将軍は雄叫びをあげて喜んでいた。
一方、これを攻める呉鳳明は怒り心頭しており、楚軍の不甲斐なさに憤っていた。
そして合従軍本陣では、春申君が自らが赴いて汗明軍を立て直す策を提案したが、李牧はこれをきっぱりと否定した。
李牧いわく、敗戦の地ですぐに何かをやろうとしてもロクなことは無い、とのこと。
ここで媧燐より合従軍本陣に報告が入り、その内容はなんと、勝利は目前であるため函谷関をくぐる準備をしてくれ、というものだった。
媧燐軍は汗明軍を破った蒙武軍の急襲に備えてすでに軍を引いており、これに猛然と異を唱える項翼に対し媧燐は作戦の説明をしていた。
媧燐いわく、今回の戦いは騰や蒙武の首ではなく、函谷関の突破である。
したがって、秦軍を倒すのは目的を達成するための手段の一つに過ぎず、そのほかにも手段はある、とのこと。
媧燐は精鋭部隊五千を密かに函谷関の裏へと送り込んでいたのである。
~感想~
非常にいい流れになってきたのですが、その全てをひっくり返してしまうような策を媧燐が繰り出していたようです。
なんと五千もの兵を函谷関の裏に送り込んでいました!
媧燐は李牧に劣らない策士のような気がします。
全てをひっくり返すような一手をうってくるところがそっくりです。
確かにいくら楚将を討ったとしても函谷関を抜けられてしまっては秦国の負けですからねぇ。
この着眼点は敵ながらあっぱれです。
しかし一体どうやって函谷関の裏に五千もの兵を送り込んだのでしょう?