~あらすじ~
汗明は蒙武と同じく大錘(だいすい)を手にする。
大錘を相手に剣では折れてしまうためだ。
そしてついに一騎打ちが始まったが、最初の立ち合いで蒙武は弾き飛ばされてしまう。
汗明は蒙武に、思ったよりも軽いではないか、と言い余裕の様子だ。
対する蒙武は早くもこめかみから出血しており、劣勢の状況。
汗明は余裕の様子で自らを語りだし、自分は今までに百以上の城を落としてきたがその間一度も負けたことは無く、自分は天の気まぐれで人の世に生まれ落ちた超越者である、と言った。
さらに汗明によれば、楚に攻め込んできた秦軍六将の一人である王齕(おうこつ)を若いころにあっさりと打ち負かしたことがある、とのこと。
王齕を打ち負かしたという話はどうやら本当の話のようであり、これを聞いた蒙武軍には動揺が走った。
~感想~
かなりマズイ状況です。
汗明の膂力もさることながら、昔話が強烈すぎます。
この男は初陣を飾ってから負けたことが一度も無く、なんと六将の一人である王齕をあっさりと撃退した過去を持っているようです。
ちなみに王齕は六将一の怪力豪将とされている将軍。
これを返り討ちにしたと聞かされた蒙武軍の士気は当然ながら下がってしまっています。
皆かなり汗明に気圧されてしまっている状況です…
しかし負けた経験を持たないものは本物の強者にはなれない、というような話を聞いたことがあります。
ならば汗明にも突きいる隙があるはず!
真っ向から向かって行ってはダメそうなので隙をついた方が良いような気がしますが…
でもまぁ蒙武は真っ向勝負をするのでしょうね(^^;