~あらすじ~
倒れた尾平を救った羌瘣であったが、その剣の腕をみて、信は訝しく思う。
しかし、今はそんなことを気にしているときではないと切り替え、前へと突き進む。
徐々に騎馬もやられだし、危ない状況に陥る縛虎申隊であったが、何とか切り抜け、魏軍副将の守備軍がいるところまで辿り着いた。
ここまでこれたのは信たちを含めて四十六人ほど。
これからこの者たちでさらに丘を駆け上がり、副将宮元を討つのだ。
縛虎申は手柄を挙げたものには普段の十倍の恩賞を約束し、疲弊している皆の士気を上げた。
そして、砂塵が厚いことに着目し、ギリギリまで、ゆっくりと近づくように指示を出しす。
信は縛虎申の様子を見て、将は腕が立つだけではだめで、頭も使わなければならないことを学んだ。
~感想~
さて、この無茶な作戦も成功の半ばまで来たようです。
半分くらいまで人数は減ってしまいましたが、これでもだいぶ残ったほうだと思います。
普通なら全滅して終わりですから(^^;
そして、宮元を守る守備兵たちは信たちに気が付いていません。
これはチャンスです!
さらに砂塵も深く視界が悪いため、ギリギリまで気づかれずに近づけます。
信は手柄を上げる大チャンス、と言いたいところですが、守備兵は二千人もいます。
こっちは四十六人…
しかも敵将に近づくほど兵も強くなっていくはずです。
普通に考えたら、ここまで来てもまだ、全滅してしまうリスクのほうがはるかに大きいでしょう。